シャッター アイランド(Shutter Island)
ラストシーンの美しいことよ。
正直"謎"の部分は映画慣れしててカンのいい人なら中盤でなんとなくわかるはず。というか、ほとんどの人は"謎"ありきで観るんだろうから、「なんかひっくり返る部分があるんだろ」と思えばおのずとどんでん返しの選択肢のひとつに、プリ夫やっちゃってる、ってのは入ると思う。
期待が大きかったから、さらに裏ついてくんじゃねーのかスコセッシ!とか僕は思ってて、ラスト前で("謎"に関しては)今ひとつありきたりだなぁ、このまま終わっちゃったらやだなぁ、とかドキドキしてたんだけれども、ラストの階段シーンのなんと切なく美しいこと!(泣いちゃわないけど)ニヤぁーとしてしまったわけ。
はっきりいいますと、これ、ラストの階段のシーン無かったら駄作だった。です。
「Which would be worse,to live as a monster or to die as a good man?」って言ってる顔が泣いてるんですね。
「Teddy?」って言われても振り返らないんですね。
泣けますね。
鑑賞2回目が実におもしろい。皆の「はいはい、そうですね」って感じがすごく伝わってくる。逆にいうと、その「はいはい、そうですね」感を見事に消して(というかごまかして)初見の客には緊張してたりミステリアスに見えるように加工してるってこと。これはものすごく緻密な作業。BGM、セリフ、カット割り、その他もろもろ全部計算なんだろうな。すごい。
いっこだけ。けじめをつけるなら崖から飛び降りるとかすれば良かったのに、なぜプリ夫はあの道を選んだのか。
事を荒立てたくなかったか、良くしてくれた人達の選択だからか、あの方法にわずかでも希望を感じたのか。
謎ですね。
プリ夫の奥さん役には『ランド・オブ・プレンティ』、『ブロークバック・マウンテン』のミシェル・ウィリアムズ。僕的にかなりポイント高い人。かわええんだなー。
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