フローズン(Frozen)




高所は寒いので手袋は必須です!
お金をケチったら野生が襲いかかってきたはなし。
こういう作品、ジャンルなんて呼んだらいいのかな。「超バッドラック-シチュエーション-アクション」とか?「絶望状況ヒューマン-アクション」とか?wikipediaみるとスリラーって書いてるな。スリラーか…そうか…アクションじゃないのか。じゃあ、「絶望シチュエーションスリラー」でお願いしよう。


パッケージ表裏から読み取れるようにあらすじ的には単純で、「スキー場のリフトに取り残された3人が極寒の中生きるためにあがきまくる」くらいなもので、「大洋のど真ん中に取り残された2人が孤独の中生きるためにあがきまくる」ちゅう『オープン・ウォーター』とさほど違わないんだけど、内容比べてみると結構違う。細かく書くとバレバレてしまうのでどうしようかな。


なかなか良くできた作品で。オススメできるかも。設定に問題ない(ま、ちょっとあるけど)し、俳優の演技もうまいし、脚本もよくできてる。『オープン・ウォーター』を意識したセリフなんかも出てきてニヤリとしてしまう。
「自分だったらこうするだろうな」ってところはおさえているし、それでもなお厳しいシチュエーションに陥ってしまうところが惹きつける。
こういう作品は誰も「うまく切り抜ける」ところなんて期待してないんで、主人公達が徐々にまた急にドツボにハマる様子を傍観者としてぬくぬくと観たいわけさ。そこをちゃんと描いている。


オープン・ウォーター』と違うのは取り残されるのが海じゃなくてリフトだから、自分たちでなんとかできる余地が若干ながらあるところ。ケーブルでつながってる乗り物だから、というかスキー場だから下に降りればなんとかなる。主人公達も「あの雪面に降りられればなんとかなる!」ってもがく。結果、どうなるかは観てもらえればわかるんだけど、、その状況をうまく利用している脚本の良さ。うんうん。


あえて難を言えば、なんでこの時代に3人とも携帯もってねーんだよ、くらいかな。何度も引き合いに出して申し訳ないけど『オープン・ウォーター』もしくは『オープン・ウォーター2』では携帯がないことが理由付けできてる。だって海だもんって。
今作はスキー場だし持ってて当たり前な状況でなんで持ってないの?って。状況ヤバくなってからは携帯の「け」の字も出てこない。そこ触れると成り立たないからあえて伏せた?それだったら3人とも携帯もってない状況を作って説明して欲しかったな。
X-MENシリーズでなんでも凍らせる寒さに滅法強いアイスマン役してるショーン・アシュモアがリンチ役で寒さに震えてるのはご愛嬌。


まだ外が寒いうちに観た方がいいでしょう。多少なりとも寒さを共感できるので。
フローズン・リバー』と間違って借りてははいけませんよ。



監督:アダム・グリーン
出演者:ケヴィン・ゼガーズ、 ショーン・アシュモア、 エマ・ベル
収録時間:93分
レンタル開始日:2011-01-07
フローズン [DVD]

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wikipedia:フローズン